突然の出来事

加賀美圭吾は、ごく普通の高校生だった。父はマタギで母は鷹匠というごくありふれた家庭に育っていた。
そんな彼は、今最大のピンチにたっていた。
何故か警官隊に囲まれていたのだった。しかも目の前には3人の死体。この状況から求められる結論としては、圭吾が犯人として包囲されているということだった。
しかし、圭吾には何故そんな状況になっているかわからなかった。
そもそもどうしてそこにいるかわからなかった。
「無駄な抵抗はよしなさい。君は完全に包囲されている」
指揮官らしき刑事が拡声器で呼びかけた。
『ほんとに言うんだ・・・』
絶体絶命の状況に加えて、なにが起こっているかも把握できていないにもかかわらず、何故か冷静にそんな言葉を圭吾はつぶやいた。
そのとき突然、『バカヤロー!』という声がした。
警官隊は一斉に身構えた。
その声の主は圭吾の携帯の着ボイスだった。あわてて携帯をとった圭吾に怒鳴り声が届いた。
『圭吾?あんた何処にいるのよ』
声の主は幼なじみの花巻いろはだった。
「いろは、ちょうどよかった。ちょっと困ったことになってんだ」
圭吾は状況を何とか打開したいと思っていたので、わらをもすがる思いだった。
『ちょうどよかったじゃないわよ。この三日間何やってたのてたの。ケータイにも出ないし、今何処にいるのよ?』
矢継ぎ早の質問を圭吾にぶつけた。
「今、三日間って言ったか?」
圭吾は頭を何とか回転させようとしていた。
「いろはとは今朝あったばっかりだ、どう言ううことだ・・・」
思わずそう声に出してつぶやいていた。

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